HubSpot Sales HubとMicrosoft Dynamics 365 Salesの違い:SFAとして比べる4つの観点
HubSpotとMicrosoft Dynamicsの違いは、必要な機能が最初から揃っているか、追加購入で組み上げるかにあります。Dynamicsは高度なレポートにSales Premiumの契約が必要で、予測スコアリングなども別途購入です。費用・機能・使いやすさ・サポートで比較します。
HubSpotとMicrosoft Dynamicsの違いは、必要な機能が最初から揃っているか、追加購入で組み上げるかにあります。
Dynamics 365 Salesで高度なレポート機能を使うにはSales Premiumプランの契約が必要で、LinkedIn Sales Navigator機能やパイプライン予測、予測スコアリングなども別途購入になります。HubSpotはCRMが無料で、必要になった機能だけを足していく構成です。
この差は、初期の導入しやすさと、使い込んだときの自由度の両方に出ます。 費用・機能・使いやすさ・サポートの4観点で整理します。
それぞれどんなツールですか?
HubSpotは、クラウド型の無料で提供されているCRMプラットフォームです。自社の需要に合わせて、Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、Content Hubなどの製品を追加できます。CRMは無料で使え、それ以上の機能を求める際は必要なものだけ追加できるので費用の無駄がありません。シンプルな設計で連動や操作は簡単、社内への浸透が早いのもメリットです。
Sales Hubは、営業業務に役立つさまざまな機能を備えたオールインワンの営業支援ツールです。営業チームの業務効率化、生産性向上、収益の拡大に貢献します。機能の詳細はHubSpot Sales Hubとは?機能と使い方にまとめています。
Microsoft Dynamicsは、マイクロソフトが提供するクラウド型のプラットフォームです。顧客関係管理(CRM)のほか、マーケティング、営業、カスタマーサービス、財務、人事ソフトウェアなど幅広い業務をサポートする各種アプリケーションを提供しています。
多くの企業が活用するOffice製品との連携が簡単で、ファイルやデータを一元管理できる点はメリットです。マイクロソフト社の製品は多くの企業で使われているので、決裁者にもブランド名を知られていることが多く、稟議を通しやすいツールでもあります。
Dynamics 365 Salesは、Microsoft Dynamicsで利用できるCRM/SFAのアプリケーションです。営業業務の自動化やデータ分析など、業務効率化や顧客との関係性の強化に役立ちます。
費用はどこを比べればよいですか?
HubSpotのCRM機能自体は完全無料で利用できます。Sales Hubを足す場合は、編集操作をする人数に応じたシート課金になります。
マイクロソフトのDynamics 365 Salesで、高度なレポート機能を利用するには、Sales Premiumプランの契約が必要となります。Enterpriseプランの料金に加えて、追加費用が発生します。
比較のときに揃えるべきものは3つです。
- 有料ユーザー1人あたりの月額
- 上位機能を使うために必要な追加プランやアドオンの費用
- サポートに追加費用が発生するかどうか
2つ目を含めずに1つ目だけで比べると、実運用に必要な構成での総額が読めません。 金額は改定されるため、HubSpot公式の料金ページとDynamics 365 Sales の公式の料金ページで最新の条件をご確認ください。HubSpot側の料金の構造そのものはHubSpot Marketing Hubの料金と機能で解説しています。
機能の差はどこに出ますか?
企業の営業活動に欠かせない高度な機能を揃えているのがHubSpotとMicrosoft Dynamicsの共通点です。そのうえで、揃え方が違います。
HubSpotは、事業規模に合わせて拡張できるため、成長段階の中小企業からの信頼も厚いです。無料のCRMから始めて、必要になった時点で製品を足せます。
Dynamicsの場合、企業活動に必要な幅広いアプリケーションが揃います。ただし、LinkedIn Sales Navigator機能、パイプライン予測、メールエンゲージメント、予測スコアリング、リレーションシップ分析などの追加機能に対しては別途購入が必要です。
CRMとSFAの役割の違いそのものはCRMとSFAの違いで整理しています。
使いやすさはどう違いますか?
HubSpotは、使いやすいCRM、またBtoBソフトウェアとして高い評価を得ています。利用の定着率も高く、社内のデータの質が向上したというユーザーの声も多いです。優れたレポートや自動化の機能を活用しながら、自社のビジネスを詳細に把握・分析できます。
Dynamicsも、OfficeやOutlookなどのMicrosoft社製品を使い慣れた企業にとっては、使用のハードルが比較的低いでしょう。また、高度にカスタマイズできるレポート機能が利用でき、営業プロセス改善のための強力なカスタムツール作成が可能です。
ただし、カスタマイズのセットアップには知識や技術が必要で、時間もかかります。 専門的に管理できる人材の採用、あるいはノウハウ習得のためのトレーニングが必要になります。
サポートはどう違いますか?
HubSpotは、ProfessionalやEnterpriseプランであれば、質の高い無料のサポートサービスが受けられます。自社運営のサポートチームによる対応です。また、カスタマーサービス活用上のさまざまな情報を提供しているHubSpotアカデミーも無料で利用できます。
Dynamicsのサポートも、Dynamics 365の契約に含まれています。ただし、24時間体制の1対1のサポートを希望する場合は、1ユーザーあたりの追加料金が発生します。認定資格やトレーニングも利用可能ですが、有料のものもあります。
向いている場合/向いていない場合
HubSpotが向いている場合
- まず顧客情報と商談の履歴を1箇所にまとめたい
- 専任の管理者を置かずに運用を始めたい
- 事業の成長に合わせて段階的に機能を広げたい
Microsoft Dynamicsが向いている場合
- OfficeやOutlookを全社で使っており、ファイルとデータの一元管理を重視する
- レポートやカスタムツールを自社の営業プロセスに合わせて作り込みたい
- カスタマイズを担当できる人材を採用済み、またはトレーニングの時間を確保できる
3つ目が欠けている状態でDynamicsを選ぶと、セットアップの段階で止まります。 逆に、既存の業務プロセスをそのまま再現する必要がある場合は、HubSpotの標準機能では届かない部分が出ます。導入の進め方そのものはCRM導入の流れにまとめています。
まとめ
HubSpotとMicrosoft Dynamicsは、いずれも優れたSFA/CRM機能を持つ製品ですが、機能の揃え方が違います。HubSpotは無料のCRMを土台に足していく形、Dynamicsは幅広いアプリケーションから必要なものを組み上げる形です。
費用は月額だけでなく、上位機能に必要な追加プランとサポートの追加料金まで含めて比べてください。使いやすさの差は、カスタマイズを担当する人材を確保できるかどうかで逆転します。
トライエッジでは、HubSpotのCRMやSales Hubの導入支援を行っています。詳しくはHubSpot 導入・運用支援、ツールの選定や営業・マーケティングの課題整理からのご相談もお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. HubSpotとMicrosoft Dynamicsの一番大きな違いは何ですか?
必要な機能が最初から揃っているか、追加購入で組み上げるかの違いです。HubSpotはCRMが無料で使え、それ以上の機能が必要になったときにSales Hubなどを必要な分だけ足します。Dynamics 365 Salesは高度なレポート機能にSales Premiumプランの契約が必要で、LinkedIn Sales Navigator機能・パイプライン予測・メールエンゲージメント・予測スコアリング・リレーションシップ分析といった機能も別途購入になります。
Q. 費用を比較するときは何を見ればよいですか?
3つです。1つ目は有料ユーザー1人あたりの月額、2つ目は上位機能を使うために必要な追加プランやアドオンの費用、3つ目はサポートに追加費用が発生するかどうかです。Dynamics 365では24時間体制の1対1のサポートを希望する場合、ユーザー単位で追加料金が発生します。金額は改定されるため、それぞれの公式の料金ページで確認してください。
Q. Microsoft Dynamicsが向いているのはどんな企業ですか?
3つの条件が揃う企業です。1つ目はOfficeやOutlookを全社で使っていてファイルとデータの一元管理を重視する、2つ目はレポートやカスタムツールを自社の営業プロセスに合わせて作り込みたい、3つ目はカスタマイズを担当できる人材を採用済みか、トレーニングの時間を確保できることです。3つ目が欠けるとセットアップ段階で止まります。
Q. HubSpotが向いているのはどんな企業ですか?
事業の成長に合わせて段階的に広げたい企業です。CRMは無料で使えるため、まず顧客情報と商談の履歴が1箇所に残る状態を作り、営業の人数や商談数が増えた時点でSales Hubを足すという進め方ができます。専任の管理者を置かずに運用を始めたい場合にも向いています。
Q. サポートの受け方はどう違いますか?
HubSpotはProfessionalやEnterpriseのプランであれば、自社運営のサポートチームによる無料のサポートサービスが受けられ、HubSpotアカデミーも無料で利用できます。Dynamicsのサポートも Dynamics 365 の契約に含まれますが、24時間体制の1対1のサポートを希望する場合は1ユーザーあたりの追加料金が発生し、認定資格やトレーニングにも有料のものがあります。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2024年3月29日公開/2026年8月14日更新。