CRMでできることは?導入のメリットをわかりやすく解説!
CRMを導入して変わるのは4点です。日報の提出と保管がなくなる、顧客と商談の情報が1か所に集まる、会議用の集計がなくなる、決めた改善策が業務に組み込まれる。この4つは入力・蓄積・出力・実行という順につながっています。どこから手をつけるかの判断基準と、紙やExcelを続けてよい条件まで整理します。
CRMを入れて変わるのは、大きく4点です。日報の提出と保管がなくなること、顧客と商談の情報が1か所に集まること、会議用の集計がなくなること、決めた改善策が業務に組み込まれることです。
この4つはバラバラの機能ではなく、入力 → 蓄積 → 出力 → 実行という順につながっています。 入力が続かなければ蓄積されず、蓄積がなければ出力するものがなく、出力を見る場がなければ実行に移りません。
だから着手する順番も決まります。まず毎日使う日報から入れて、そのあとに一元化・レポート・仕組み化へ広げてください。
メリット1:日報の提出と保管がなくなる

日報を義務づけている会社は多く、そこに書かれた各人の業務ノウハウや顧客の細かい情報は企業にとって貴重な資産です。日々の進捗を共有できていれば、トラブルの早期発見や対処にもつながります。
問題は運用です。紙や個人のローカル環境でやり取りする日報は、担当者から見れば面倒で、管理側から見ればチェックと集計が難しいという状態になり、定着しないまま形骸化します。送信先を誤って社内情報が外へ出るリスクもあります。
CRMに日報を載せると、入力と提出が同じツールの中で完結します。提出という作業自体がなくなり、社内共有が簡単になり、情報漏洩のリスクも抑えられます。管理する側から見れば、手順が簡略化されることで提出率が上がり、過去の日報を集計・検索できるようになります。
たとえばZoho CRMの場合、レポート機能を使って日報に必要な項目を集めたフォーマットを作成し、入力と送信の手間を大きく減らせます。日報のデータとZoho内の顧客データを紐づけられるため、データそのものを更新しなくても、どの顧客がどんな状態なのかをすぐ把握できます。
日報にかかる時間の内訳、入力項目の絞り方、提出率を上げる条件はCRM導入のメリット① 日報の提出と保管をなくすで扱っています。
メリット2:顧客と商談の情報が1か所に集まる

顧客情報や案件の記録が一つのツールに集まっていると、情報を更新したり過去の情報にアクセスしたりする作業に余計な時間を取られません。営業担当が集めた情報を、企業の資産として確実に蓄積できます。
CRMがない企業では、顧客情報や案件の記録をパソコン上で管理していても、その情報が個々のローカル環境に保存されていることがほとんどです。共有のたびにフォルダへのアップロードやメール送信が必要になるため、最新情報と社内で見られる情報の間に時間差が生まれます。
CRMに直接書き込む運用にすれば、リアルタイムで情報が更新され、共有のための作業がなくなります。データが1か所にあることで集計や分析も容易になり、異動や退職による担当者変更が起きても、引き継ぎに時間をかける必要がありません。
情報が集まっていないときに何が起きるか、集める順番、最初に決める3項目はCRM導入のメリット② 顧客情報・商談情報を1か所に集めるにまとめています。
メリット3:会議用の集計作業がなくなる

CRMのレポート機能を使うと、日々の報告、顧客情報の共有、データの集計といった作業が大きく減ります。担当側とマネジメント側の双方の作業が減るため、営業部全体の生産性が上がります。
CRMがない状態では、各担当の報告や記録の置き場所がバラバラなため、必要なときに必要な情報へたどり着けません。 営業会議のたびに資料を作る習慣があると、進捗や達成度をグラフや表に加工する手間が毎回発生します。
レポート機能を使えば、情報の一元化と可視化を簡単に行えます。たとえばZoho CRMでは、各営業担当がツール上で情報を更新すると即時に反映されるため、アカウントを持つメンバー全員がいつでも最新情報を見られます。条件を絞り込んでレポートを作るだけで該当データを抽出でき、表やグラフへの加工も簡単な操作で済みます。
集計に時間がかかる原因、先に決めておく2つのルール、最初に作るレポートはCRM導入のメリット③ レポート機能で会議用の集計をなくすで解説しています。
メリット4:決めた改善策が業務に組み込まれる

CRMには作業時間を短縮する効果だけでなく、蓄積されたデータをもとにPDCAを回せるという効果があります。過去の成功例・失敗例と、いま対処すべき課題をデータから読み取ることで、次の方向性を決められます。つまり、PlanとDoをCRMに入力し、蓄積されたデータをCheckして、そこからActionを組み立てるという流れです。
さらに、決まったActionはタスクに分解して落とし込みます。メンバーのやるべきことがタスク単位で定まったら、CRM上にタスクやヒアリング項目としてその項目を作ってしまいます。 こうしておくと新しいタスクの抜け漏れを防げ、Actionを確実に実行できます。
Zoho CRMには、この仕組み化に役立つワークフロー機能があります。新しく導入したフローをメンバーが習慣化できるよう、フローそのものを仕組みにできます。 担当者からの報告のタイミングや粒度も、この機能で設定できます。マネジメント側は報告・連絡・相談をCRMの画面で確認できるため、確認漏れが起きません。
ヒアリング項目の追加、承認を挟む報告フロー、時期に合わせたリマインドという3つの実装例はCRM導入のメリット④ 決めた改善策をCRMに組み込んで実行させるで扱っています。
つまずきやすい点
1. 4つを同時に始めようとする
日報、一元化、レポート、ワークフローを一度に設計すると、決めることが多すぎて導入が止まります。入力から順に、1つずつ動かしてください。
2. 入力項目を最初から増やしすぎる
「あとで分析に使うかもしれない」項目を並べると、入力が重くなって続きません。最初は集計に必ず使う項目だけに絞り、必要になってから足すほうが確実です。
3. 入力した情報が使われる場がない
入力しても誰も見ない運用は、数ヶ月で止まります。営業会議でその画面を開く、上長がそこを見て指示を出す、という状態を作ってください。
4. 移行の判断を人数だけで決める
判断基準は人数ではなく、1つの顧客に何人が接点を持つかです。担当が固定されているうちはExcelでも回りますが、複数人が同じ顧客に触れ始めたら移行の時期です。
5. ツールを決めてから業務を考える
先に決めるのは、どの業務のどこを楽にしたいかです。それが決まっていないと、機能の多さでツールを選んでしまい、使わない機能の設定に時間を取られます。
まとめ
CRMで変わるのは、日報の提出と保管、情報の一元化、会議用の集計、改善策の実行の4点です。この4つは入力・蓄積・出力・実行という順につながっているため、着手する順番もこの順になります。
まずは毎日使う日報からCRMに載せ、入力が習慣になってから一元化とレポート、最後にワークフローによる仕組み化へ進んでください。
導入の進め方はCRM導入の流れ、導入後に定着させる運用はCRM運用のポイント、SFAとの違いはCRMとSFAの違いで扱っています。Zoho CRMの具体像はZoho CRMとはをご覧ください。
当社の支援内容はCRM導入・運用支援、ZohoについてはZoho 導入・運用支援にまとめています。導入すべきかどうかの段階からのご相談もお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. CRMを導入すると何ができるようになりますか?
大きく4つです。日報の提出と保管がなくなること、顧客情報と商談情報が1か所に集まること、会議用の集計作業がなくなること、決めた改善策が入力項目とワークフローとして業務に組み込まれることです。この4つは入力・蓄積・出力・実行の順でつながっています。
Q. 4つのうち、どれから始めればよいですか?
毎日使う日報から始めてください。入力・蓄積・出力・実行の順で積み上がるため、入力が習慣にならないと残りの3つは動きません。最初の1〜2ヶ月は入力を定着させる期間と考え、レポートやワークフローはそのあとで足します。
Q. 情報の一元化で、どんな不便が解消されますか?
担当者に聞かないと状況が分からない状態がなくなります。最低限そろえるのは、顧客情報・案件の進捗・過去のやり取りという3点です。この3つが同じ画面に並べば担当が不在でも別の人が対応でき、異動や退職の引き継ぎで資料を作り直す必要もなくなります。
Q. 紙やExcelのままではいけないのでしょうか?
人数が少なく担当が固定されているうちは回ります。移行の目安は、1つの顧客に複数人が接点を持ち始めたときです。Excelは同時編集ができず、最新版がどれか分からなくなります。この症状が出たら移行の時期だと判断してください。
Q. 導入すればすぐ効果が出ますか?
入力が続いて初めて効果が出ます。効果を早める条件は2つで、入力項目を必要最小限に絞ることと、入力した情報が営業会議で必ず使われる状態を作ることです。入力しても誰も見ない運用にすると、数ヶ月で使われなくなります。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/森本 貴行(CRM/営業戦略)。 2024年4月8日公開/2026年8月15日更新。



