HubSpot Marketing HubとMarketoの違い:料金体系・機能範囲・必要な体制
HubSpot Marketing HubとMarketoの最大の違いは、顧客化に必要な機能が最初から揃っているかどうかです。料金の数え方も異なり、Marketoは標準プランに25名のユーザーが含まれ、コンタクトもデータベース内の全件が支払い対象になります。4つの観点で比較します。
HubSpot Marketing HubとMarketoの最大の違いは、顧客化に必要な機能が最初から揃っているかどうかです。
Marketing Hubは、顧客管理・営業・カスタマーサービスの製品と同じ顧客データベースの上で動きます。 Marketoは、Eメールによるリードナーチャリングに強い単体のツールで、顧客管理や営業支援に使うには他のツールの導入と統合が必要になります。
この構造の違いが、料金の数え方と、運用に必要な体制の両方に出ます。 価格・機能・使いやすさ・カスタマーサービスの4つの観点で整理します。
それぞれどんなツールですか?
HubSpot Marketing Hubは、見込み客を惹きつけ、リードに転換するマーケティングオートメーション(MA)ツールです。顧客データも統合されているため、インバウンドマーケティングにおいても高い効果が期待できます。HubSpotが提供する顧客管理、営業、カスタマーサービスなど他の製品と連携させた一元管理が可能です。マーケティング施策の策定・実行から、全ファネルのレポート作成までMAに必要な機能を網羅しています。
Marketoは、EメールによるリードナーチャリングやMA機能を提供するツールです。顧客管理(CRM)、営業、カスタマーサービスのための活用には、他のツールの導入・統合が必要となり、新たなコストがかかります。
HubSpotというプラットフォーム全体の構成はHubSpotとは?製品構成とインバウンドマーケティングの進め方にまとめています。
料金の数え方はどう違いますか?
金額そのものより先に、何が課金の対象になるかを揃えて比べる必要があります。 ここが2点異なります。
1. ユーザー数
Marketing Hubは、ユーザー数に応じて料金が追加されます。 一方Marketoは、標準プランに25名のユーザーが含まれており、25名以上になる場合はアップグレードによって追加する方式です。つまり、ベースのコストが大きくなる構造です。
2. コンタクト
Marketing Hubはマーケティング対象にした連絡先のみが支払い対象になります。Marketoはコンタクトについてもデータベース内のすべてが支払い対象です。同じ件数を保有していても、総額が変わります。
3. 導入支援
どちらも初回に導入支援の費用が発生します。HubSpotではProfessional以上のエディションで1回限りの費用が必須になり、テクニカルコンサルティングサービスを利用する場合は追加料金が発生します。Marketoが初期導入支援として提供しているのはLaunch Packサービスで、サービス内容に応じて費用が変わります。
金額は改定されるため、比較の際は必ず最新の情報を確認してください。 HubSpot側の具体的な金額はHubSpot Marketing Hubの料金と機能:3つのエディションの選び方、Marketo側はAdobe Marketo Engageの公式サイトでご確認ください。
機能の範囲はどこが違いますか?
HubSpotにはマーケティング活動による顧客化に必要な機能がすべて組み込まれています。さらに不足があれば数多くのツールと連携できる拡張性も十分です。各種SNSの活用、Eメールマーケティング、リードジェネレーション、およびナーチャリングまで対応できます。
Marketoは、Eメールマーケティングからリード化するのに優れた機能を持ち合わせます。しかし、そこには他のツールとカスタマイズのための一定の知識と技術を要します。単体の独立したツールなので、たとえば、LPやブログなどのコンテンツ作成やSNS機能を使う際にも専門的なスキルや支援が必要です。さらに、他ツールと統合する際にはその都度、コストがかさみます。
獲得したリードを育てる工程の設計そのものはリードナーチャリングで扱っています。
運用にはどんな体制が必要ですか?
HubSpotは、見込み客を顧客化するために必要な機能・ツールが揃っており、外部ツールと統合する場合も操作は至ってシンプルで容易な点が魅力です。
Marketoの場合、ビジネス上の成果を上げるためには、知識や技術を持つ専任の担当者が必要となるでしょう。自社開発のCRMプラットフォーム機能はなく、顧客情報を活用するには新たなCRMを含めたシステム構築が必要です。営業やカスタマーサービスで得たデータとの連携にも手間がかかります。
ここが選定の分かれ目になります。 専任担当を置ける組織であればMarketoの自由度が活きますが、置けない場合は設定段階で止まります。
サポートはどう違いますか?
HubSpotは、導入初日からカスタマーサポートやカスタマーサクセスのチームがサポートを提供しています。Professional、Enterpriseプランを利用している場合、無料で電話やEメールでのサポート利用が可能です。サポート利用の頻度は問われません。また、オンライン学習プラットフォームHubSpotアカデミーも無料で利用できます。
Marketoは、すべての契約に対して基本的なサポートを提供しています。さらに広範囲、かつ手厚いサポートが必要な際には有料プランの利用も可能です。また、ユーザーの利用開始段階をサポートするMarketo Universityで、役立つコンテンツや講座を提供しています。
向いている場合/向いていない場合
Marketing Hubが向いている場合
- マーケティングから営業、サポートまでを1つの顧客データで扱いたい
- MAの専任担当を置けず、既存のマーケティング担当が兼務で運用する
- サイト制作やブログ運用まで同じツールの中で完結させたい
Marketoが向いている場合
- Eメールを軸にした施策に絞って、細かく作り込みたい
- すでに使い続けるCRMがあり、MAだけを足したい
- 設定と運用を担う専任の担当者、または支援会社を確保できる
どちらにも当てはまらない場合は、比較の観点そのものを先に決めてください。 その手順はMAツールの選び方:比較する前に決めておく4つの観点にまとめています。SFA領域での他社製品との比較はHubSpotとMicrosoft Dynamicsの比較で扱っています。
まとめ
HubSpot Marketing HubとMarketoは、どちらも高機能なMAツールですが、設計の前提が違います。Marketing Hubは顧客データを共通の土台にした一体型、MarketoはEメール施策に強い単体型です。
料金は金額の大小より、ユーザー数とコンタクト数の数え方の違いが総額を左右します。そして運用面では、専任担当を置けるかどうかが実質的な判断軸になります。
トライエッジではMAツールの選定から導入・運用までを支援しています。詳しくはHubSpot 導入・運用支援、ご相談はお問い合わせより承ります。
FAQよくあるご質問
Q. HubSpot Marketing HubとMarketoの一番大きな違いは何ですか?
顧客化に必要な機能が最初から揃っているかどうかです。HubSpot Marketing Hubは顧客管理・営業・カスタマーサービスの製品と同じ顧客データベースの上で動くため、追加の統合作業なしに1つのツールで完結します。MarketoはEメールによるリードナーチャリングに強い単体のツールで、顧客管理や営業支援に使うには他のツールの導入と統合が必要になります。
Q. 料金の数え方はどう違いますか?
2点違います。1点目はユーザー数で、Marketing Hubは人数に応じて料金が追加される方式、Marketoは標準プランに25名のユーザーが含まれ、25名以上はアップグレードで追加する方式です。2点目はコンタクトで、Marketing Hubは配信対象にしたマーケティングコンタクトのみが支払い対象、Marketoはデータベース内のすべてが支払い対象になります。
Q. 導入支援の費用はどちらも発生しますか?
どちらも発生します。HubSpotではProfessional以上のエディションで1回限りの導入支援費用が必須になり、テクニカルコンサルティングを利用する場合は追加料金がかかります。Marketoが初期導入支援として提供しているのはLaunch Packサービスで、サービス内容に応じて費用が変わります。金額は改定されるため、それぞれの公式ページで確認してください。
Q. 運用に専任の担当者は必要ですか?
Marketoは必要になる可能性が高いツールです。単体の独立したツールのため、LPやブログなどのコンテンツ作成やSNS機能を使う際にも専門的なスキルや支援が必要で、成果を出すには知識と技術を持つ専任の担当者が前提になります。Marketing Hubは必要な機能が揃っており、外部ツールと統合する場合も操作が比較的シンプルです。
Q. サポートの受け方はどう違いますか?
HubSpotはProfessional・Enterpriseを利用している場合、電話やEメールでのサポートを頻度の制限なく無料で利用でき、オンライン学習プラットフォームのHubSpotアカデミーも無料で使えます。Marketoはすべての契約に基本的なサポートが付き、より手厚いサポートが必要な場合は有料プランを利用します。学習コンテンツはMarketo Universityで提供されています。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/濱津 舞(AEO/CRM・MA 導入・運用)。 2024年4月8日公開/2026年8月14日更新。