Zoho CRMとKintoneの違い:外部連携ならZoho CRM、社内業務改善ならKintone
Zoho CRMとKintoneは、外部ツールとの連携性・CRM機能・カスタマイズ性ならZoho CRM、初心者の使いやすさと日本語サポートならKintoneという住み分けです。Kintoneはもともと業務アプリを作る基盤でCRM専用ではありません。向いている企業の違いと、選ぶときにつまずく点を整理しました。
Zoho CRMとKintoneは、外部ツールとの連携性・CRM機能・カスタマイズ性を重視するならZoho CRM、初心者の使いやすさと日本語サポートを重視するならKintoneという住み分けです。
理由は成り立ちの違いにあります。Kintoneはもともとカスタマーリレーションシップ管理の専用製品ではなく、業務アプリを自分で作るためのプラットフォームです。 そのためCRMも「作れるものの1つ」という位置づけになります。
この記事では、両者の違い、料金の確認先、向いている企業、そして選ぶときにつまずきやすい点を整理します。
Zoho CRMとKintoneは何が違うか
どちらも画面操作が分かりやすく、システムの知識がなくてもカスタマイズしやすいため、初心者にも使いやすいツールとして知られています。そのうえでの違いは次のとおりです。
| Zoho CRM | Kintone | |
|---|---|---|
| 外部ツールとの連携性 | ◯ | △ |
| CRM機能 | ◯(レイアウトのカスタマイズ、ダッシュボード機能あり) | △ |
| カスタマイズ性 | ◯ | △ |
| 初心者の使いやすさ | △ | ◯(日本語サポートが充実) |
| 料金 | 無料プランと4つの有料プラン。金額はZoho CRMの料金と機能と公式サイトで確認 | コース別。金額はサイボウズ公式サイトで確認 |
Kintoneは、国内企業(サイボウズ株式会社)によって開発されています。専門知識のない初心者にも使いやすく、電話やメールで問い合わせる際にも日本語で充実したサポートを受けられる点は安心材料です。
一方のZoho CRMは、インド創業でアメリカに本社があるZoho社のCRMで、世界各国の企業が使っています。シンプルで分かりやすい点はKintoneと同等ですが、海外で開発されたツールのため、デジタルツールに慣れていない担当者が多い場合は、日本語のマニュアルやサポートにやや不足を感じることがあります。
ただし、外部ツールとの連携性、CRM機能の充実度、カスタマイズ性についてはZoho CRMのほうが優れています。
Kintoneは業務改善に向けたアプリ・システムを専門知識なしで作れることが売りのプラットフォームであり、もともとCRMではありません。 自社の業務に必要な機能を作れることから、CRMもその1つとして作り出せるという構造です。シンプルな使い勝手に強みがある分、連携や機能を追加しすぎると管理が複雑になり、システム構築の難易度も上がります。
その点、Zoho CRMは多彩な機能の中から自社に必要なものだけを選んで使えるため、シンプルさを保てます。他ツールとの連携や追加機能が増えても、表示レイアウトを自由にカスタマイズできます。 また、KintoneにはないZoho CRMの機能として、CRM内データの分析結果をグラフ・チャート・表などで自動表示するダッシュボード機能があります。設定手順はZoho CRMのダッシュボード設定手順にまとめています。
料金はどこで確認すればよいか
料金は改定されるため、金額は各社の公式サイトで最新をご確認ください。
- Zoho CRM:無料プランと4つの有料プランがあります。当社が2026年8月時点で確認した価格はZoho CRMの料金と機能に、プランごとの費用の考え方はZoho CRMの料金の考え方にまとめています。
- Kintone:コース別の料金がサイボウズ公式サイトに掲載されています。
比較の際は、月額単価だけでなく必要な機能がどのプランから使えるかまで見てください。 単価が安くても、必要な機能が上位プランにしかなければ結局そのプランを契約することになります。
Zoho CRMが向いている企業
Zoho CRMは、他のクラウドシステムやツールとの連携性に優れます。 ZohoにはCRMだけでなくMA(マーケティングオートメーション)、メール配信、請求書発行など各種のアプリがあり、それらとの連携性が高いのが特徴です。Zoho以外のツールでもスムーズに連携できるものが多数あります。
そのため、顧客管理の枠を超え、営業やマーケティング活動の一元化、自動化、情報共有まで進めたい企業に向きます。
Zoho CRM単体でも多彩な機能を持ちますが、連携によってさらに幅広く使えます。 必要な機能だけに絞れるため、管理が複雑になりすぎる心配も小さくなります。CRMとMAの役割の違いはCRMとMAの違いで整理しています。
Kintoneが向いている企業
Kintoneは、社内の業務改善や情報共有に強みがあります。 したがって、複数の部門や部署で連携しながら業務を進める企業に向きます。
一方で、営業やマーケティングでさまざまな施策を打ったり、多くのツールを同時に使ったりしたい企業には不向きな場合があります。
自由度・カスタマイズ性が高い反面、高度で複雑なシステムを作ろうとすると難易度が上がります。 使い方自体はシンプルなので、社内に一定のリテラシーを確保できる企業では効果が出やすくなります。
選ぶときにつまずきやすい点
1. 単価だけで比べる
比較のときに月額単価だけを並べると、必要な機能が上位プランにしかないことに契約後に気づきます。先に必要な機能を書き出し、どのプランが下限になるかを両社で確認してから比べてください。
2. CRMとSFAのどちらを求めているかが曖昧
顧客情報の一元化が目的なのか、営業プロセスの管理が目的なのかで、必要な機能が変わります。曖昧なまま比較すると、比較表の項目が自社に関係あるのか判断できません。CRMとSFAの違いを先に読むと、必要な機能の範囲が絞りやすくなります。
3. 作れることと運用が続くことを混同する
Kintoneは自分で作れる自由度が売りですが、作った人が異動すると誰も直せなくなることがあります。Zoho CRMでも項目を増やしすぎると入力されなくなります。どちらを選んでも、誰がいつ何を入力するかを先に決めることが定着を分けます。 導入の進め方はCRM導入の流れにまとめています。
まとめ
Zoho CRMとKintoneは、どちらも使いやすさに定評のあるツールですが、外部連携・CRM機能・カスタマイズ性ならZoho CRM、社内の業務改善と日本語サポートならKintoneという住み分けになります。
営業やマーケティングですでに他のアプリやツールを使っている場合は、連携性の観点でZoho CRMが選ばれやすくなります。料金はそれぞれの公式サイトで最新をご確認ください。
Zoho CRMの機能と料金はZoho CRMの料金と機能、導入・運用の支援内容はZoho 導入・運用支援、CRM全般の設計はCRM構築・運用をご覧ください。トライエッジはZoho認定パートナーとして、日本語でのマニュアル整備やサポートまで含めて支援しています。ご相談はお問い合わせから承ります。
FAQよくあるご質問
Q. Zoho CRMとKintoneはどこが違いますか?
違いは4点です。外部ツールとの連携性、CRM機能、カスタマイズ性の3つはZoho CRMが優れます。初心者の使いやすさと日本語サポートの充実度はKintoneが優れます。加えてZoho CRMにはKintoneにない機能として、CRM内データの分析結果をグラフ・チャート・表で自動表示するダッシュボード機能があります。
Q. 料金はどちらが安いですか?
料金は改定されるため、金額はそれぞれの公式サイトで最新をご確認ください。Zoho CRMは無料プランと4つの有料プランがあり、当社が2026年8月時点で確認した価格は/media/crm-zohoにまとめています。Kintoneはサイボウズ株式会社の公式サイトでコース別の価格を確認できます。
Q. KintoneはCRMとして使えますか?
使えます。ただしKintoneはもともとCRM専用の製品ではなく、業務改善に向けたアプリやシステムを専門知識なしで作れるプラットフォームです。自社の業務に必要な機能を作れるため、その1つとしてCRMも作れるという位置づけになります。既製のCRM機能をそのまま使いたい場合はZoho CRMのほうが近道です。
Q. Zoho CRMが向いているのはどんな企業ですか?
顧客管理の枠を超えて、営業やマーケティング活動の一元化・自動化・情報共有まで進めたい企業です。ZohoにはCRMのほかMA、メール配信、請求書発行などのアプリがあり連携性が高く、Zoho以外のツールともスムーズに連携できるものが多くあります。必要な機能だけに絞れるため、管理が複雑になりすぎる心配も小さくなります。
Q. Kintoneが向いているのはどんな企業ですか?
社内の業務改善や情報共有に重心がある企業、とくに複数の部門や部署が連携しながら業務を進める企業です。一方で、営業やマーケティングでさまざまな施策を打ち、多くのツールを同時に使いたい企業には不向きなことがあります。自由度が高い反面、高度で複雑なシステムを作ろうとすると難易度が上がります。
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出典・執筆:株式会社トライエッジ/向佐 望(CRMコンサルタント)。 2024年3月29日公開/2026年8月14日更新。